「今日の空の雲、なんかザワザワする。」
夜、家に帰って、妻に言ったところ、
「またおかしいこと言ってる。 インディアンが取りついているみたい。」
と言われた。
「じゃ、教えてあ〜げない。 友達に話してみるもん。」
ということになり、日記に書いている。
昨夜の空は、月が冷たく輝いていた。
星もきれいにまたたいていた。
ただ一つだけ、いつもと違っていた。
月の光に照らされた、雲の形が変わっていた。
空に横たわる、太くて長い柱のような雲が3本、
くっきりと浮かび上がっていた。
その3本の柱は、空のキャンバスに書かれた、大きな矢印。
西の彼方を指し示すような、大きな矢印雲を、始めて見た。
背中から足にかけて、ザワザワと身体が感じている。
心の中では、なにかを感じているけれど、
それをイメージしないように、無理やり平静をよそおっている。
そして、ただ祈るだけ。
「明日も、明後日も、そして、ずっとずっと、
平安な毎日を向かえることができますように。」
自然を感じ、自然の力に畏怖を感じると、
あとは祈るしかないように思えて来た。
古代の人びとが、自然を尊び、祈っていた気持が少し分かってきた。
ざわつきを感じながら、今日も普通の生活が始まった。
でも、少しだけ違うのは、この瞬間に、自分が出来ること、やりたいことを、
今のうちにやっておこうという意識を持ったこと。
「願わくば 偉大なる精霊が
明日も あなたのこころに
日の出を もたらさんことを。」
心の中で祈りながら、今日出来ることを、やりきって、
少しでも自分の成長を進めておきたいと思っている。
満月の夜空に、虹が見えたら幸せ。
虹は大きな自然からの約束の証。
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